10年前のCore2ノートPCでLinuxは実用環境にあるのか?
ご無沙汰していました、せんしです。
最近、何もやる気が起きず半ば憔悴状態にまで達していましたが
「パソコンをいじりたい!」という欲が急に出てきました。
ですが、家にある自分のパソコン「2台」はすべて執筆活動用などに使っているため
ハードウェア構成「CPU」などを弄ろうと思って分解したら取り返しのつかないことになりそうなのは目に見えているので、そういえば今使っていないCore2Duo世代の真っ黒なVersaProがあるではないかと思って確認してみました。
スペックは以下の通り・・
型番:NEC VersaPro VY25AA-A
CPU: Intel Core2Duo P8700 2.54GHz
GPU:内蔵グラフィックス
MEM:4GB [DDR3のごちゃまぜ]
ストレージ:500GB HDD [昔使っていて破損したパソコンから抜き取り。]
メモリもそこまで多くはなく…至って普通のCore2Duoノートです。
ストレージはHDD。SSDに慣れてしまっているとかなり遅く感じます。
さて、こいつをどういじってやろうかと思索したところ……
「OSをWindows10から入れ替えて軽量なLInuxに置き換えよう」
ということになりました。
軽量なLinuxといえば……ということでメインPCでも、このVersaProでもいろいろ試してみました。
ここからはLinux初心者による戯言と思ってお読みください。
スクリーンショットなどを撮ることを忘れてしまって文章ベースになっています。
文字ばかりですみません。
注意:
本記事は筆者の個人的な意見と感想のみで構成されています。
本記事で示してある「60fps/720p,60fps/1080p」の動画再生はChromeにH264ifyを導入して再生テストを行っています。
僕の用途:
文章執筆「オフィスと日本語入力に問題がないこと」
ネットサーフィン「満足に動画再生ができること、あまりもたつかないこと」
SNS「Skype、Discordなどを低スペック環境でもチャットベースで使えること」
それぞれ、どれくらい未だに実用として耐えられるかをテストしてみました。
試してみたOS:
NNLinux Beta10 [xfce]
AntiX 19 [IceWM]
Lubuntu 20.04 [LXQt]
「xubuntu,kubuntu,lubuntuはすべて20.04LTS版」
さて、一番最初のNNLinuxから説明を。
試してみた結果
1.NNLinux Beta10
NNLinuxは日本人の学生さんが制作されているOSとなっており、
超軽量級のLinuxです。Debianベースなのでそこそこパッケージも豊富でした。
とにかく軽くて、メモリ消費量は330MB帯で収まっていた記憶があります。「たぶん」
貧弱なスペックな僕のVersaProでもかなり高速に動作してくれました。
体感上の動作速度でいうと、もともとインストールしていたWindows10環境の5倍くらいといった感じですね。これはアリです。
ですが、僕はDiscordやSkypeなどを立ち上げて使わないといけないのでこれが困りました。
i386のpurple-discordのみ「メッセンジャーのようなものを経由して使う」しかインストール出来なかったんです。
もちろん32bitベースの超軽量OSでSkypeやDiscordをゴリゴリに使う人はいないだろうということでこうなっているのかもしれませんが……
メッセンジャーのようなものを経由して使うので、いつもとは勝手が違い操作に戸惑ったり思うように返信できなかったりするので困りました。
というわけで、NNLinuxを実用環境として運用するのには少し難があるのでパスしました。 僕のようなSNS系統のアプリをゴリゴリに使用する人以外は、全然実用に耐えると思います。
オフィス・ネットサーフィン用に使ってみるのもいいと思います。
少なくとも僕の環境ではドライバ類に不調はありませんでした。
また、日本人が制作しているため日本語入力システムも最初から導入されており、
こういったところも初心者の方にもおすすめできる要素の一つになっています。
満足度
★3.0 [5点満点]
軽量さ:★3.0
その2. AntiX-19
次に試したのはAntiX 19。
最新版の64Bitを試してみました。
結論から言えば、コレが一番軽くてかなりすばやく動作します。
メモリ消費量は驚異の100MB台「たしか180MB以内で収まったはず」。
ですが、日本語設定が何回かプロンプト「ターミナル」をつかったり、
スクリプトを書き足したり……といった感じで僕のような初心者には難しかったです。
自分の使い方に難があったのかもしれませんが、多くのアプリは日本語化がされておらずLibreOfficeの日本語版をインストールしようと思ったら依存関係でバグが生じてインストールできませんでした。
もう少し初期状態から日本語に対応していてくれれば使おうと思えたかもしれません。
Linuxに慣れている方にはおすすめできます。
満足度:
★2.5 [日本語入力システムの導入に難]
軽量さ:★4.5
その3.Xubuntu 20.04
有名なUbuntuから派生してきたOSの一つでXfceというUIを採用しています。
軽量なことで有名であり、試しに使ってみました。
確かに軽いといえば軽いです。
日本語入力にも、実用にも難はなし……SNS系統のアプリも正常にインストールできるし、実用範囲。
……コレでよくないか?
そう思って使ってみましたが、やっぱり冒険心が出てきました。
Xubuntuは初期状態からかなり使えるOSとなっていて、ほとんどの操作をGUIで行えるしアプリもインストールが簡単な方だったと記憶している。
ほとんどの人はコレで問題ないと思います。
メモリ消費量はざっと400MB前後だったと思います。
結構軽快に動きますが、Chromeなどで1080p/60の動画などを再生するとかなりガクガクもたつきます。「これはCPU性能の問題」
それ以外で特に困った要素はありませんでした、初心者にはかなりおすすめできます。
満足度:
★4.0 [導入簡単]
軽量さ:
★3.8 [微妙なもたつき]
その4. Kubuntu 20.04
こちらも、Ubuntu派生のOS。
UIにはKDE Plasmaを採用。
もともとKDEというUIはかなり重たかったらしいですが操作している上で、「うわ重っ!」みたく感じることはありませんでした。
こちらもおそらく初期状態からめちゃくちゃ変更を加えることもなく、
アプリも快適にインストールでき、日本語入力も問題がなかったはず。
ぶっちゃけ、XubuntuとKubuntu……ほとんど大差ないです。
XubuntuとKubuntuはあまり大差がないが、個人的な見た目としてはKubuntuのほうが好きです。このあたりは好みで選べばいいと思います。
メモリ消費量も初期状態でざっとXubuntuとほぼ同等の400MB台「だったはず」を維持していて、動作もわりと軽快。
これといってドライバやアプリのインストールにも困ったこともなく、
Xubuntuとほぼ同等で実用には割とありなんじゃないでしょうか。
でも、Kubuntu……やっぱりXubuntuと同じで少し動画再生が重いです。
720p/60でも結構ガクガクとしてしまっていた記憶があります。
オフィスとか使う分には問題がなく、スッキリとしたUIで使いやすいので
おしゃれで軽量なlinuxを使ってみたい方にはおすすめできます。
満足度:
★4.0 [導入簡単]
軽量さ:
★3.6 [微妙なもたつき]
その5.Lubuntu 20.04
またまたUbuntuベースのOSですが、Lubuntuは昔から低スペPCでも快適に動くと有名なリソース消費などが少ないOSです。
実際に試してみましたが、確かにUIなども無駄な部分は削ぎ落とされて、
使いやすい印象があります。
UIは特にWindows9x系〜XPぐらいまでのメニューみたいになっていて
シンプルですごく使いやすいです。 「これは個人差あるかもしれない」
日本語入力はターミナルから
$ sudo apt install fcitx fcitx-mozc でインストールできました。
アップデートとかの手順も大体は自動化されてますし、日本語入力が導入必要なくらいしか困った部分はありませんでした。
設定項目も特にわかりにくい部分などはなかったです。
ただし、日本語化されていないアプリが一部あります。
メーラー[Trojita] が初期から導入されていますが、これらは日本語化されていません。
自分はあとからChromeをインストールしたり、他のソフトをインストールしたりして解決しましたが……これは若干不親切です。
ですが、英語版でもFirefoxはほとんど操作感的にも日本語版と変わらないので
使おうと思えば使えるかもしれません、たしか日本語化の手順もあったはず。
日本語入力の導入さえ済ませれば全然使えると思います。
さて、このLubuntu……
なにがすごいといえば、やっぱりubuntu系派生の中でも一番軽く感じました。
操作していても多少「1秒くらい?」応答速度が早いふうに感じられました。
メモリ使用量は初期状態で「370MB」ほど。
「日本語入力の導入などを済ませたあとに測ってみました。」
ここらへんはあまりXubuntuなどと大差がないんですが
ためしにいつものテストとして、60fps/1080pの動画再生を行ってみました…
「お、わりとイケてるんじゃね?」
CPU性能的に、高負荷で重い場面は結構もたつくものの「完全に再生不可」という状況ではありませんし頑張ればわりとぬるぬる動いて再生できました。
おお〜!!
割と真面目に、動画が多少でもヌルヌル動いたことには感動しました。
コレだ!! ということで、今あの「VersaPro」にはLubuntu20.04が入っています。
最初の日本語入力の導入に少しだけ戸惑ったものの、それ以外は特に問題なく使用できており、このパソコンもまだまだ頑張れそうだなと思ってます。
結論
「10年前のCore2DuoノートPCでLinuxは、軽めの動画再生とネットサーフィン、オフィス、SNSくらいならOSを選べば余裕でできる!!」
実用環境に十分あると思います。
ということで、こんな内容で、この記事を締めたいと思います。
Lubuntu20.04
満足度 ★4.5 [最初の導入は難しいが、導入さえ終わればOK]
軽快さ:★4.0 [Ubuntuベースではかなり軽い方だと思います]
ちなみに、Chromeで3タブ「はてなブログ、Pinterest、Youtube」を開いてようやくメモリ使用量が1GBに到達するので、ここにまだSkypeなどを立ち上げたとしても3~4GBあれば十分にストレスなく使うことができると思います。
長々と記事にお付き合いくださりありがとうございました。
せんし
「2020.11.03.」